ZEHについてわかりやすく解説
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、住宅において、年間の一次エネルギー消費量と年間の再生可能エネルギーの発電量がほぼ同等になるような高い省エネ性能を持つ住宅のことを指します。
日本では、2030年までに新築住宅の55%以上がZEHになることが目標とされており、以下のような特徴があります。
1.高断熱・高気密性能:住宅の断熱性能を高め空気の漏れを抑えることで、冷暖房によるエネルギー消費を削減します。
2.太陽光発電システムの導入:住宅屋根に太陽光パネルを設置し再生可能エネルギーを発電することで、一次エネルギーの消費を減らします。
3.電化製品の選定:省エネ性の高い電化製品を選定することで電力の消費を抑えます。
4.エネルギー管理システムの導入:住宅内のエネルギー使用状況を計測し最適な制御を行うことで、エネルギー消費量を最小限に抑えます。
高い省エネ性能を持ち再生可能エネルギーを活用することで、CO2排出量を削減することができます。
また、住宅におけるエネルギー消費を抑えることで電力需要のピークを削減することができるため、エネルギー需要の安定化にも貢献しています。
しかし、高度な断熱・気密性能の実現や太陽光発電システムの導入など多くのコストが必要となります。
そのため、住宅の価格が高くなる可能性があり普及には課題が残されています。
また、建築基準法において2020年に義務化された「省エネルギー基準」がZEHに比べて低い省エネ性能を要求しているため、建築業界や自治体などが積極的に普及推進することが求められます。